9/30をもって、爽菜農園での研修を終了し、卒業致しました。
正直、もう1年くらい研修して栽培技術を身につけた方がいいのかなという思いもありますが、いつまでも研修先や実家暮らしなので両親に甘えていられませんので、
来春からの新規就農を目指してこれから準備を進めていきたいと思います。
研修先で1年間、農薬や化学肥料を使わないいわゆる有機栽培の露地栽培の研修をしてきて、私自身も同じ栽培方法を目指しているわけですが、研修当初は有機栽培することが目的になっていたなと感じています。
研修をしていく日々の中で、栽培方法を学んでいくうちに、なぜ有機栽培をするのか考えながら日々過ごすようになっていました。周囲から有機栽培は難しいのではないか、なかなか儲からないから止めておけと言われる中、簡単に反論できる言葉を当初は持っていなかったのもあります。ただ漠然と環境に配慮できて、美味しい野菜ができればいいなくらいでした。
研修先の野菜を食べると今までスーパーで買った野菜とはやはり一段上の味や香りがするんです。もちろん、長年の土づくりの成果もあると思いますが、農薬不使用で肥料をそれほど使わず、育った野菜なのにです。ビニールマルチもほとんどしません。防虫ネットもかけません。もはや農業の常識とはかけ離れた栽培方法だと思います。
つまり、爽菜農園の野菜たちは相当厳しい環境にさらされていて、生存競争に勝ち残った野菜たちのみ出荷されているのではないかなと思いました。なのでこの研修中でも厳しい環境に生き残れない品目もいくつかありました(ネギとかタマネギとかw)。同じ品目の中でも苗が弱かったりすると虫にやられてしまうものもありました。慣行農法で農薬や資材を使えばこうした自然環境に負けてしまうものでも生育、出荷することになるので、有機栽培の方が美味しい確率が比較的高くなるのではないかと感じたのです。
私が1年の研修を通して一番の収穫は、有機栽培の手法で厳しい自然環境にさらされた野菜たちを育てることで慣行農法とは違う品質の野菜ができるそのサイクルを実感できたことです。
そして、有機栽培が当初は目的になってしまっていたことが、美味しい野菜を作る手段として考えられるようになったのではないかと思います。
研修先の爽菜農園と同じにように栽培していく自信はありませんが、有機栽培をする端くれとしてスタートラインくらいには立てたのかなぁ。
爽菜農園のご家族の皆さんと元研修生のご家族の皆さんが、壮行会をして頂きました。
とても立派な立ち鍬も頂いて、これからこの鍬で畑を耕せる日々が迎えられるように頑張りたいと思います。
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